月が空を一周する27〜28日の間に通過する27のエリアのことを「ナクシャトラ」と呼びます。インド占星術(ジョーティッシュ)の最も重要な概念のひとつで、12星座(ラーシ)よりもさらに細かく、個人の性格・才能・運命の傾向を読み解けるシステムです。
12星座の1つは360÷12=30度ですが、ナクシャトラは360÷27≒13.3度とずっと細かく区分されています。同じ太陽星座や月星座の人でも、ナクシャトラが違えば性格の傾向はまったく異なります。たとえば「おひつじ座」の中だけでも、アシュヴィニー・バラニー・クリッティカーという3つのナクシャトラが含まれており、それぞれ全く異なる性質を持っています。
各ナクシャトラには固有の要素があります。守り神(デーヴァター)はそのナクシャトラを守る神様で、担当星は9つの惑星のいずれかが割り当てられています。またシンボル(象徴となる動物・植物・道具など)、グナ(サットヴァ・ラジャス・タマスの3性質)といった特徴を持ちます。
生まれた時に月がいたナクシャトラを「ジャンマ・ナクシャトラ(出生ナクシャトラ)」と呼び、特別な重要性を持ちます。これはあなたの感情パターン・直感・本能的な反応を示すとともに、「ヴィムショッタリー・ダシャー」という120年周期の人生時期予測の出発点を決める鍵にもなります。
27のナクシャトラはさらに「パダ(足・四分割)」という4つの小区分に分けられ、27×4=108のパダが存在します。108という数字はインド文化で神聖とされており、ナクシャトラシステムの精緻さを象徴しています。
ナクシャトラを知ることで、12星座だけではわからない細かい個性の違いが見えてきます。相性診断でも、ナクシャトラベースの「クタ」という手法が使われ、結婚の相性を28ポイント満点で数値化することもできます。
ジョーティッシュの相談では、ジャンマ・ナクシャトラを確認することが鑑定の第一歩。あなたの感情の土台、心の動かし方の癖、直感的に向いていることを知ることが、自分らしい人生を歩むための出発点になります。